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2022/04/15

LA CASA COL PATIO

光と風をデザインし、自然と共生するパッシブハウス

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LDKは、24帖の空間がパティオ(中庭)とウッドデッキの両面に広がり、天井は南側に開きトップサイドライトからの光で明るい集いの空間

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キッチンは、アイランド型収納付きで、ダイニングからパティオと連続して利用できる。利用しやすい距離感が、利用頻度をあげる

​■プロフィール

1961年生まれ
1987年武蔵野美術大学大学院 建築コース修了

2000年ヴェネツィア建築大学(イタリア)卒業

1993年赤星文比古建築都市設計研究所設立

大学、専門学校など非常勤講師

受賞歴/住宅、商業施設指名コンペなど

設計監理料/総工事費の8~10%

ARCHITECT

赤星 文比古 Fumihiko Akahoshi

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LDKの空間は、屋根構面を方杖で補強し外部庇とし、ライトシェルフ で昼光を拡散。方杖やカーテンボックスを照明ボックスに利用。床は床暖房フローリング、壁は珪藻土塗り

赤星文比古建築都市設計研究所

エコロジーや省エネの観点から、健康で長く住まえ、

熟成していく住宅や建築を提案しています

【所在地】〒862-0970 熊本市中央区渡鹿3-15-32

【TEL】096-366-7773

【FAX】096-366-8002

【URL】http://www.akahoshi-kenchikutoshi.com

【Mail】mail@akahoshi-kenchikutoshi.com

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2階居室は、中庭の北西に配置し独立した静かな空間。2室から使える納戸があり、将来トイレも設置でき、2 世代住宅にも対応

 ▶設計のポイント 

家の中心に広い中庭を設けるために、周辺環境を考えて何案かゾーニングし、3台の駐車場位置と道路からの玄関アプ ローチを工夫して10帖の中庭を確保。中庭は光と風を取り込み、雨水を減らす工夫で、利に適った外観で特徴あるパッシブハウスを実現しています。

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東南道路側からは、構造と一体となったライトシェルフ(中庇)が南側に出て、昼光を室内に 拡散し、平屋外観の特徴になっている

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玄関は、ポーチから中庭まで連続 して計画し、上下の窓で切り取られ た中庭の光景を演出。シュークロー ゼットを併設しすっきりとした 

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道路側からは、立ち位置によって多様な外観を見せる。玄関アプローチは両側スロープで、ポーチは中庭から屋根を延長して計画。スリット壁を設けプライバシーを保っている

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中庭は、床をテラコッタタイルとしスペインのパティオにデザインされた。自然を感じて外部で過ごすこの住宅のシンボル空間

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トイレは LDKと居室の中間に位置し、特別室としてデザイン。 施主好みを表現し、別室とは違う趣きのあるこだわり空間

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中庭は各室の交わりの共用空間で、それぞれの室から四季折々の自然を感じながら、快適で癒される日常を送れる佇まいとなっている

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家づくりでは5つのコンセプトを基本に

設計では、次の5つのコンセプトで、自然と共生するパッシブハウス

(省エネ住宅)を提案している。1家族のライフスタイルや環境の変化を見据えた柔軟な空間づくり。2周辺環境を考えて、敷地を最大限利活用した細やかなゾーニング。3光と風をデザインし、自然素材を用いた健やかで快適な居住性。4地震、台風や気候変動に備えた安心して、長く住まえる構造強度。5家族の成長に合わせて機能循環でき、エコロジカルな省エネ住宅。

この住宅では、中庭中心の平屋を計画する事から始まり、中庭と各室との関係を考え、光と風を取り込み、雨水の流入を減らすために屋根勾配や庇を計画している。その形態は、屋根構面を作り、外 断熱の構造とし、結果として外観の特徴が生まれた。

中庭は帖の広さで、テラコッタ仕上のスペインのパティオとなった。パティオは、スペインの住宅にある中庭で、植栽がありテーブルとイスが置かれ、自然を感じて外部で過ごす一室として、このパッシブハウスのシンボル空間になっている。

パティオ(中庭)を中心に光と風をデザインする

施主の奥様は中学校の同級生で、 この中学校区内に敷地を探し、中庭のある平屋建てを計画された。

坪程度の敷地が見つかり、この敷地に対して中庭中心の平家をどのようにゾーニングし、どれ位の広さの中庭が取れ、各室とどんな関係になるか?様々な要望を基 本の5つのコンセプトに合わせて進められた。そして、東側道路からの玄関アプローチをコンパクトに工夫して、ほぼ中心部に帖の中庭を確保できた。その中庭をスペインのパティオとしてデザインし、各室の交わりの空間として計 画した。予備室は1階には入りきれず、一部2階に配置したが、その2階の壁が反射板となって光をテラスに採り込み、風を和らげる。

LDKは、床暖房フローリング、 壁は珪藻土と高断熱材、窓はペアガラスでLow–eガラスのアルゴンガス入り、屋根は外断熱としてZEH基準を満たしている。また北側パティオと南側ウッドデッキと連続して広がり、天井は片流れで南側に開き、外中庇のライトシェルフからトップサイドライトを通した光で、明るく開放的な集いの空間となっている。

 House Data 

熊本市中央区U様邸(家族5人)

【敷地面積】約85.7坪 【延床面積】約63.7坪

【工法】木造軸組工法

【設計期間】約6ヶ月 【工事期間】約6ヶ月

【共同設計】株式会社小大建築設計事務所、小島伸也、小島綾香

【構造設計】株式会社黒岩構造設計事ム所

【施工】株式会社ハウジング創​ 【撮影】yonadesignlab山本

 House Data 

熊本市中央区K様邸(家族2人)

【敷地面積】約68.7坪 【延床面積】約38.3坪

【工法】木造軸組工法+屋根構面外断熱工法

【設計期間】約10ヶ月 【工事期間】約8ヶ月

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