ライフスタイルマガジン『くまもとのいえ』と連動した、熊本の家づくり情報を網羅したプラットホームです。
建築家、住宅会社の新築からリフォーム、リノベーションまでさまざまな事例をご紹介。
2021/8/9
くまもとで暮らすぜいたく
SPECIAL ARTICLE
2021/12/21
話題のスマートなオフィス
真の快適さこそが家族の末永い健康につながる。
長期優良住宅、高断熱・省エネ住宅を熊本でいち早く標準仕様とし、
熊本地震では住宅面での復旧・復興の取り組みに邁進してきた。
城南町にある本社兼ショールームに加え、
2021年6月、甲佐町に木造の新社屋「EVER FIELD BASE」を自らの手で建設した。
鉄筋コンクリートのオフィスとは一線を画したその空間には、
丁寧な工程を可能にする効率の良い職場環境と、日本の"木の文化"を守り社風があった。

新築実例
エバーフィールドは完全注文住宅の家づくり。
全棟、耐震等級3・断熱等級4・省エネ等級5の長期優良住宅認定を標準仕様とし、設計・建設性能価を全棟に実施している。安心安全な機能面を充実させながら、体感で感じる真の快適性を追求し、健康で永続的に過ごせる環境を整えている。
美しい木目の外観、木の温もりを感じる玄関・階段に目を奪われながら2階の事務所に到着すると、そこには一見木造とは思えないスタイリッシュな空間が広がっていた。鉄骨製のようなデザインが印象的な梁は、木材と合板で作ってあり、その強度の高さが木造では難しい広いスパンを実現している。
「気温や湿度が適度な一定レベルを維持する家で生活していると、長生きできるという実験結果があります。ここも、そんな断熱性能が高い家と同じ作り方をしているので、仕事中も快適です」と話してくれたのは、スタッフの秋本健太郎さん。他にもデスクのフリーアドレス制やペーパーレス、現場にいるスタッフにもリアルタイムなスケジュールを共有できるネットワーク、ZOOM会議を可能にするモニターなど、DXへの取り組みも積極的に行っている。「最先端とまではいきませんが、建てる側がリードして実体験しておかないと、施主さまに良いご提案ができません」と秋本さん。1階には社員のみならず大工他建築技術職の人材育成、技術向上・継承のための研修室も設けられ、常に学べる環境が整えられている。
今後、敷地内には現在建設中のミーティングルーム棟や「くまもとアートポリスプロジェクト」による世界初の建築工法の木材加工場建設も予定されており、これからもわくわくする体験を届けてくれるに違いない。
サスティナブルな工務店
次世代に繋ぐ新オフィスを探訪
株式会社 エバーフィールド
快適で長く住める木造住宅で、日本の未来を守る
弊社は全棟に長期優良住宅の認定を取り、性能評価においても設計性能評価、建設性能評価、さらに第三者機関による5回の検査、合計10回の検査を行っています。これは現場の作業を10日止めることになり、工期に影響を及ぼしかねませんが、お客さまに確かな安心安全な住まいを提供するため不可欠だと思っています。
しかし、そういった仕様は弊社としては当たり前の姿勢で、それよりも一番大切にしているのは “体感上の快適さです”。昨今、住宅性能においては数値ばかりが強調される傾向にありますが、数値では測り切れない“体感上の快適さ”こそが重要だと考えています。例えば数値優先で断熱材を選んで超高気密にした場合、室内が過乾燥になったり、同じ数値の断熱材を使用しても季節や地域によっては快適さが異なってきます。これでは“数値が高いから快適”ということにはなりません。住宅は10年後、30年後に結果が出ます。真の快適性が続いてこそ、長く住み続けられるのです。30年ごとに建て替える家よりも、50年、100年と永く住める長期優良住宅が増えることで、持続可能な社会の構築「LCCM住宅※」の実現にもつながります。
実は、以前はカッコいいデザインを追求していましたが、“カッコいい”はいずれ飽きるということに気づきました(笑)。
今はお客さまの住まい方、暮らし方=ライフデザインをどう住宅に反映させていくかが、快適な住まいにもつながっていくと考えています。
※LCCMは「Life Cycle Carbon Minus (ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)」の略で、LCCM住宅は「住宅のライフサイクルを通じてCO2排出量を正味マイナスにする住宅」を指します。
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全て木造とは思えない地上9.7mの社屋。今後敷地内にミーティングルームと「くまもとアートポリスプロジェクト」による木造加工場が建設される